平成24年3月号 SL磐梯・会津路号とE5はやぶさ
9年前(平成13年)の5月の日曜日、親戚の法事に出席するため会津に行った時のこと。仕事の都合もあって休みがとれなかったので、始発電車に乗り会津若松まで向かい、昼過ぎには親戚の家を出るという日帰りのあわただしい行程であった。
帰りは同じ方向に行く親類の車に乗せてもらい、途中の磐梯熱海駅で降りた。
磐梯熱海は、内陸なので海はないが、その名から想像できるとおり、温泉の街。山あいを流れる五百川に沿って旅館やホテルが並んでいる静かなたたずまいだ。
切符を買うため小さな駅舎に入ると、10分後に郡山行きの「SL磐梯・会津路号」(当時は「SLばんえつ物語号」だったか)が到着するとの表示。なんという絶好のタイミング!
私は鉄道マニアではないが、せっかくの機会だからと思い、追加料金を払って「SL磐梯・会津路号」に乗ることにした。
駅のホームに出て列車の来る方を見ると、線路ははるか遠くで左に曲がり、山の中に隠れていた。
「まだこのあたりは山深いな」と思いながら列車を待っていると、突然、山のかなたから「ポーッ」という汽笛の音が響いてきた。
「SL磐梯・会津路号」の汽笛だ。
ほどなくして、「SL磐梯・会津路号」の姿が見えてきた。
山を背景に煙を吐いて懸命に邁進する蒸気機関車。
私はその時、「旅に来てるんだな」という実感がこみあげてきて、うれしさで涙が出そうになった。
下の写真は、磐梯熱海駅に入線する「SL磐梯・会津路号」と車内風景。
レトロな雰囲気で、まるで昭和初期にタイムスリップしたようだ。
磐梯熱海駅から郡山駅まではわずか25分の短い旅であったが、私は、車内の様子や窓の外を眺めながらしばし時が経つのを忘れていた。
そこで今回のコレクションボックスは、ガチャポンのD51とE5の新旧エース。
まずは「SL磐梯・会津路号」と同じD51。右の写真は疾走するD51。小さいながら動輪の連結棒まで動くすぐれもの。
右は、D51とはやぶさが仲良く走っているシーン(ありえない!)。
東日本大震災で大きな被害を受けた東北三県。その中でも福島県はこれから何年も、原発事故による放射能被害、さらには風評被害と闘わなくてはならないが、福島に親類が多くいる私としては他人事ではない。
当面、東北への旅行の予定はないが、できる範囲のことをしたいと思い、福島産のものを積極的に食べている。1月にはスーパーの名産展で柏屋の「薄皮まんじゅう」を見つけたので買ったし、先週末は会津の親戚から送ってもらった黒豆を煮て食べた。「薄皮まんじゅう」はつぶあんもこしあんもおいしく、甲乙つけがたい。もちろん黒豆もやわらかくておいしかった。
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