平成24年6月号 ツタンカーメン黄金のマスク
今年は海外美術館の展覧会の当たり年。国内の美術展も充実しているので、土日のどちらかは美術館に行くという日々がしばらく続き、美術館のはしごをしたことも何回かあった。
今年の美術展の特徴の一つは「フェルメール・イヤー」と言わるほどフェルメールの作品が多く日本に来ること。何しろ世界中に作品が35点ほどしか残されていない17世紀のオランダ画家の作品を6点も見ることができるのだ。さらに銀座のフェルメールセンターではデジタル複製で全作品を鑑賞することもできる(7月22日まで)。
もう一つの特徴は、海外からの里帰り作品展が多いこと。
ホノルル美術館蔵「北斎展」(三井記念美術館 4月14日~6月17日)、ニューヨーク・メトロポリタン美術館所蔵の尾形光琳「八橋図」を展示した「KORIN展」(根津美術館 4月21日~5月20日)、「ボストン美術館 日本美術の至宝」(東京国立博物館 3月20日~6月10日)と、開催時期が重なっていたので日程調整に苦労した。もちろんうれしい悲鳴ではあるが。
そして三つ目の特徴は、古代エジプト。
7月7日から六本木ヒルズ・森タワーの森アーツセンターギャラリーで開催される「大英博物館古代エジプト展」。ここには全長37メートルにも及ぶ「死者の書」が展示される。もう一つは、現在、大阪会場で開催されていて、8月4日から上野の森美術館で開催される「エジプト考古学博物館所蔵 ツタンカーメン展」。
ただし、「ツタンカーメン展」の方は、入場料が土日祝日で一般3,000円と高く、黄金のマスクは来日しなこともあって、二の足を踏んでしまう。
2003年、エジプトに行ったときにエジプト考古学博物館(カイロ博物館)に行って、黄金のマスクをはじめ所蔵品はたくさん見たし、去年はベルリンの新博物館で古代エジプトの遺産を思う存分見たので、行かなくてもいいかな、と思っている。
前置きが長くなったが、「ツタンカーメン展」に行かないかわりに、ここで私のコレクションから今回来日しない黄金のマスクをはじめとした古代エジプトの遺産を紹介したい。
まずはツタンカーメン「黄金のマスク」。下はゴールドバージョン(これは実在しない)。
(もともとがガチャポンのストラップなので頭の上にリングがついている。取ろうとしたがうまくいかなかったので、そのままにしました。ご了承ください)
次は、ピラミッドとスフィンクス。東急ハンズで購入した「シーナリーペーパー(砂利タイプ)」のデザートイエローを下に貼り付けてギザの風景をイメージしてみた。100円ショップと並んで東急ハンズも模型やジオラマ作成の心強い味方。それにしてもスフィンクスの顔がかわいい。
これがコレクションボックスの全体像。上段中央の黄金のマスクの前には、カイロ博物館と同じく、ミイラ室入口の番人像を並べた。その左のゴールドバージョンの前にはホルス神(ハヤブサ)像を並べた。
上の写真の下段左はネフェルティティ王妃の胸像(下はアップ写真)。
実物はベルリンの新美術館に展示されていて、去年見てきた。ネフェルティティはアメンホテプ4世(アクエンアテン)の王妃。二人の間には6人の娘がいて、上から3人目のアンケセナーメンはツタンカーメンの妃となったので、ツタンカーメンの義母にあたる。ネフェルティティはその美貌が有名だが、美貌だけでなく、ファラオに匹敵するほどの政治的影響力をもっていたとも言われている。
ネフェルティティの隣はツタンカーメン第3の王棺で、閉じた状態と開いた状態のものを並べた(ネフェルティティの写真の下)。
下段中央はツタンカーメン黄金の玉座。その右はアヌビス神が守る黄金の厨子。さらにその隣は、アンク型祭具と聖甲虫スカラベ(ふんころがし)。
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