2020年5月3日日曜日

平成25年11月号 ウルトラパノラマファイト

平成25年11月号 ウルトラパノラマファイト

 今年(平成25年)の7月、『ウルトラマンが泣いている~円谷プロの失敗』(講談社現代新書)という本が出版された。
 筆者は、特撮の元祖・円谷英二氏の孫の円谷英明さん。
 特撮華やかなりし頃を懐かしみ、円谷プロのおおらかな社風が災いして、ファンを増やそうとした努力もむなしく経営が傾き、円谷プロそのものが円谷一族の手を離れる、といった内容のようで、書店でも手に取ってみたが、迷った挙句、結局買わなかった。
 ウルトラマンは泣いてはいけない、ウルトラマンは、かつて子どもだった私たちを含め子どもたちにとって夢のスーパーヒーローのままでなくてはならない、こう思ったからだ。
 英明さん、すみません。そのかわり今月は久しぶりにウルトラシリーズに登場願います。

 「ウルトラパノラマファイト」は、箱の説明によると「ウルトラ怪獣たちが己のプライドを賭けて最強の座を競う空想格闘技ワールド」。
 このうたい文句のとおりウルトラQに登場したガラモンとウルトラセブンに登場したキングジョーが闘う場面とか、ありえない想定の対決になっている。
 6、7年前にバンダイから販売されて、続編も出たようだが、私が購入したのは第1弾。


 まずは「ウルトラマンVS冷凍怪獣ペギラ 激闘!東京大決戦」(右)と、「古代怪獣ゴメスVSエリ巻き恐竜ジラース 相似形正統怪獣対決」(左)。



 ウルトラQに2回登場するペギラは、2回目には東京に来襲して大暴れした。
 ビルを派手に破壊し、ジェット戦闘機の攻撃を受けるシーンは大迫力。
 東京タワーは破壊されていないが、東京タワーやその一帯が雪に覆われるジオラマシーンもゾクゾクしてしまう。
 ウルトラQにはウルトラマンのようなスーパーヒーローは出てこない。
 ペギラを倒したのは落ちぶれた零戦の元エースパイロット。ペギラの苦手とする薬品「ペギミンH」を積んだセスナごとペギラの口に突入するという壮絶な最期だった。



ウルトラQ第1話に登場したゴメスと、ウルトラマンに登場したジラースは、いずれもゴジラのぬいぐるみを改造したもの。だから、「相似形」。
 それにしても、ゴジラにエリ巻きをつけただけのジラースは、子ども心にも、ちょっと安易だな、と感じたことを思い出す。 
 ゴメスはかなり改造していたので、DVDの解説を見るまではゴジラに手を入れたものだと分からなかった。
 倒れてこっちを向いているのがゴメス。


こちらは「宇宙忍者バルタン星人VS磁力怪獣アントラー 壮絶昆虫型怪獣決戦!!」(右)と、「隕石怪獣ガラモンVS宇宙ロボットキングジョー 宇宙ロボット決戦!!」(左)。


バルタン星人とアントラーはどちらもウルトラマンに登場するが、対決は実現していない。
 言うまでもなく、バルタン星人はセミ、アントラーはクワガタがモデル。だから「昆虫型怪獣」。


ガラモンは、こう見えても隕石からの電波で操縦されるロボット。風貌に似合わずコミカルな動きをする。
 こうやってガラモンだけをダムの正面から撮ると、ガラモンがダムを破壊するシーンの再現になる。
 ガラモンも2回目には東京に出現して、派手に市街地を破壊してくれる。この時は東京タワーも上半分がもぎ取られてしまった。
 このセットは2つ予備があるので、いずれ東京タワーとガラモンや、キングジョーの神戸港のシーンも再現してこのコーナーで披露したい。


 本当はもう一つ「どくろ怪獣レッドキングVS古代怪獣ゴモラ 怪力古代怪獣決戦!!」があるが、ゴモラは去年5月のウルトラシリーズ(その1)で使ってしまった。
 レッドキングは目下のところ所在不明で、いつどこに出現するかわからない。引き続き厳重な警戒が必要だ。


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