先日、東京国立博物館で開催されている「中国王朝の至宝」展に行ってきた。
この特別展は、日中国交正常化40周年と東京国立博物館140周年を記念して開催されたもので、
中国最古の王朝といわれる「夏」から「宋」までの歴代王朝の至宝を、時代が近い王朝どうしの対決という形で展示している。
行ってみた感想を一言でいうと、「なにしろ面白かった」。
何が面白かったのかというと、特に時代が古くなればなるほど、「古代人たちは、何のためにこれを作ったのだろうか、それに、そもそもこれは何を意味するのだろうか」といったものが多く、展示品の前で頭をひねったり、感心したり、驚いたりと大忙しだったからである。
そこで今月は、その場の雰囲気を少しでも伝えることができればと思い、ガチャガチャでゲットした展示品のフィギュアを紹介する。
東京国立博物館も独立行政法人になり、商売っ気が出てきたのか、
最近ではこういった展示品のフィギュアのガチャガチャを出すようになってきた。
スーベニアショップに前にはガチャガチャの機械が6台ほど並んでいて、「中国王朝の至宝」展の他には埴輪のシリーズもあった。
(実は、埴輪や土偶、三角縁神獣鏡はすでに家電量販店のガチャガチャコーナーで入手済みなので、いつかコレクションボックスのコーナーで紹介します)
正直、こういうものを出されると、フィギュア好きの私としてはついつい出費がかさんでしまい、非常に困ってしまう。
と言いいつつ、一方では、他にももっと出してねと思う気持ちもあるのだが。
さて、本題に戻る。
会場に入ってまず目についたのが、この金製仮面。紀元前12~10世紀ころの蜀のもので、現在の四川省成都で出土された。
高さ3.7cm、幅4.9cmの小さな仮面だが、きらきら輝いているこの表情は人なのか、神なのか。
古代人がどういう発想で作ったかわからないものが続く。
こちらは紀元前12~10世紀に殷から西周時代に作られた人形器(ひとがたき)。胸の部分か、顔の部分かわからないが円い孔が開いている。この孔が何を意味するのか分からない。
続いて紀元前13~11世紀に殷時代に作られた突目仮面。
その名のとおり目が飛び出ている。
これは神の像なのだろうか。
羽根のようなものがついた羽人(うじん)。紀元前4世紀の戦国時代のもの。
ガマのような動物の上に羽を広げた鳥が乗り、その上にくちばしと尻尾をもった人が立っている。鳥と人は一体のように見える。
そして人頭像。
説明書きを見ると、巫者といった特殊な人物を想定したものかもしれない、とある。
これは、秦の始皇帝の陵墓に埋められていた有名な兵馬俑の一つで跪射俑(きしゃよう)。
弩を構えている兵士の表情がりりしい。
それにしても陵墓には兵馬俑が8000体以上も埋められていたのだから気の遠くなるような話だ。
そして集合写真。
全部で8種類あるが、あとの2種類はゲットできなかった。
それにしても、一つ一つがいい出来で、よくオリジナルの雰囲気を出している。
今年の1月から2月にかけて開催された「北京故宮博物院200選」では「宋」から「清」の壮大な皇帝コレクションを見ることができた。
今回の特別展は「夏」から「宋」までだったので、この1年間で中国4000年の歴史の重みを一気に味わえたことになる。
これも日中国交正常化40周年のおかげ。
館内には中国人のグループも何組か来ていて、中国語が飛び交っていた。
大きなテレビスクリーンには山水画によく出てくる西湖の景色が映し出されている。
そして目の前には中国王朝の財宝の数々。
まるでふらりと中国のどこかに降り立ったかのような気持ちになった。と同時に、10年前に中国に行ったときのことを思い出した。
そのときのメーンテーマは「中央アジア」だったので、主にウイグル自治区のウルムチ、トルファン、カシュガルと回ったが、行きと帰りに北京に泊まり、万里の長城や故宮などお決まりの観光スポットにも行った。
中国はしばらく遠ざかってしまったが、次回はシルクロードの起点の西安や莫高窟で有名な敦煌に行ってみたいとか、旧満州を訪ねる旅をしたいとか、青島にビールを飲みに行きたいとかいった企画は頭の中にある。
(追記)
この後、中国には何回も行くことになるのですが、旅行記はこちらのブログにアップしていますので、ぜひご覧になってください!
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