2012/12/06

平成24年12月号 日中国交正常化40周年

平成24年12月 日中国交正常化40周年

先日、東京国立博物館で開催されている「中国王朝の至宝」展に行ってきた。
この特別展は、日中国交正常化40周年と東京国立博物館140周年を記念して開催されたもので、
中国最古の王朝といわれる「夏」から「宋」までの歴代王朝の至宝を、時代が近い王朝どうしの対決という形で展示している。
行ってみた感想を一言でいうと、「なにしろ面白かった」。
何が面白かったのかというと、特に時代が古くなればなるほど、「古代人たちは、何のためにこれを作ったのだろうか、それに、そもそもこれは何を意味するのだろうか」といったものが多く、展示品の前で頭をひねったり、感心したり、驚いたりと大忙しだったからである。

そこで今月は、その場の雰囲気を少しでも伝えることができればと思い、ガチャガチャでゲットした展示品のフィギュアを紹介する。

東京国立博物館も独立行政法人になり、商売っ気が出てきたのか、
最近ではこういった展示品のフィギュアのガチャガチャを出すようになってきた。
スーベニアショップに前にはガチャガチャの機械が6台ほど並んでいて、「中国王朝の至宝」展の他には埴輪のシリーズもあった。
(実は、埴輪や土偶、三角縁神獣鏡はすでに家電量販店のガチャガチャコーナーで入手済みなので、いつかコレクションボックスのコーナーで紹介します)

正直、こういうものを出されると、フィギュア好きの私としてはついつい出費がかさんでしまい、非常に困ってしまう。
と言いいつつ、一方では、他にももっと出してねと思う気持ちもあるのだが。


さて、本題に戻る。
会場に入ってまず目についたのが、この金製仮面。紀元前12~10世紀ころの蜀のもので、現在の四川省成都で出土された。
高さ3.7cm、幅4.9cmの小さな仮面だが、きらきら輝いているこの表情は人なのか、神なのか。



古代人がどういう発想で作ったかわからないものが続く。
こちらは紀元前12~10世紀に殷から西周時代に作られた人形器(ひとがたき)。胸の部分か、顔の部分かわからないが円い孔が開いている。
この孔が何を意味するのか分からない。


続いて紀元前13~11世紀に殷時代に作られた突目仮面。
その名のとおり目が飛び出ている。
これは神の像なのだろうか。


羽根のようなものがついた羽人(うじん)。紀元前4世紀の戦国時代のもの。
ガマのような動物の上に羽を広げた鳥が乗り、その上にくちばしと尻尾をもった人が立っている。鳥と人は一体のように見える。


そして人頭像。
説明書きを見ると、巫者といった特殊な人物を想定したものかもしれない、とある。



これは、秦の始皇帝の陵墓に埋められていた有名な兵馬俑の一つで跪射俑(きしゃよう)。
弩を構えている兵士の表情がりりしい。
それにしても陵墓には兵馬俑が8000体以上も埋められていたのだから気の遠くなるような話だ。


そして集合写真。
全部で8種類あるが、あとの2種類はゲットできなかった。
それにしても、一つ一つがいい出来で、よくオリジナルの雰囲気を出している。


今年の1月から2月にかけて開催された「北京故宮博物院200選」では「宋」から「清」の壮大な皇帝コレクションを見ることができた。
今回の特別展は「夏」から「宋」までだったので、この1年間で中国4000年の歴史の重みを一気に味わえたことになる。
これも日中国交正常化40周年のおかげ。

館内には中国人のグループも何組か来ていて、中国語が飛び交っていた。
大きなテレビスクリーンには山水画によく出てくる西湖の景色が映し出されている。
そして目の前には中国王朝の財宝の数々。
まるでふらりと中国のどこかに降り立ったかのような気持ちになった。と同時に、10年前に中国に行ったときのことを思い出した。
そのときのメーンテーマは「中央アジア」だったので、主にウイグル自治区のウルムチ、トルファン、カシュガルと回ったが、行きと帰りに北京に泊まり、万里の長城や故宮などお決まりの観光スポットにも行った。
中国はしばらく遠ざかってしまったが、次回はシルクロードの起点の西安や莫高窟で有名な敦煌に行ってみたいとか、旧満州を訪ねる旅をしたいとか、青島にビールを飲みに行きたいとかいった企画は頭の中にある。

(追記)
この後、中国には何回も行くことになるのですが、旅行記はこちらのブログにアップしていますので、ぜひご覧になってください!
 ↓
ぶらり気ままな散歩路

「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/11/01

平成24年11月号 沖縄病

平成24年11月号 沖縄病

  11月に入り、ぐっと寒さが増してきた。
 以前ブログにも書いたが、北風が吹いて手にあかぎれができるようになると温暖な沖縄に行きたくなる。
 このところの寒さのおかげで指の先や手の甲がかさかさになってきた。そろそろ沖縄が恋しくなる時期だ。

 沖縄だって冬は寒い、と言われるかもしれないが、寒さの程度が違う。
 薄手のジャケットくらいは必要だが、那覇空港に降り立つと体全体が緩むような気がするし、何しろあかぎれがいっぺんで治ってしまう。
 
 沖縄モノの本を読んでいると、「沖縄病」ということばが出てくる。
 沖縄が気に入って移住してしまうくらいになると重度の沖縄病だそうだが、私の場合は冬になると行きたくなる程度なので、軽度の沖縄病ではないかと勝手に自己診断している。

 さて、この病気に罹ったのはいつのことだろうか。
 学生時代に夏に沖縄に行って海で泳いだりもしたし、その後も何回か行ったが、特にのめりこむようなことはなかった。
 しかし、8年前の11月、突如、沖縄の離島に行きたいと思い立ち、石垣島に行ってから状況が一変した。
 その時は西表島、竹富島にも船で渡ったりもしたが、沖縄に流れるゆったりとした南国の空気が今までになく心地よく感じられたのだ。
 それから、いずれも毎回2泊か3泊かの短い旅行ではあるが、毎年寒くなると沖縄に行くようになった。
 前置きが長くなったが、ここで今月のコレクションボックス。



三線と太鼓は、沖縄に行っているうちにガチャガチャで集めたもの。
太鼓には説明書きもついていたので、ふたに貼り付けてみた。



 両脇を固めるシーサーは那覇空港の売店で300円で購入した。

 
 下の写真は3年前の1月に宮古島に行ったとき、定期観光バスのくじで当たったCD「ハマシタンの風」。
 「彩風~AYAKAJ~」という女性ボーカルとサウンドプロデューサーのユニットが出したもので、CDの帯には「石垣島から島々の包むやわらかな風のよう」とある。
  
 普段はくじ運は良くないのだが、他にもお風呂の壁に水で貼れるポスターも当たった。
 だから宮古島は私にとって「ラッキーアイランド」だと思っている。


 CDの横には宮古島の泡盛「菊の露」。これを飲んでいると運が向いてくるような気がする。近くのスーパーにいつも置いてあるのもうれしい。

 ここまで書いてきて、また沖縄に行きたくなってきた。
 でも大丈夫。実は寒くなったら沖縄に行きたくなるのを見越して12月下旬に予定を組んでいるからだ。
 だから気持ちがそわそわすることもない。

「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/10/08

平成24年10月号 トラバント


平成24年10月号 トラバント


今月は、3日がドイツ統一記念日ということで、旧東ドイツ(DDR)の国民車「トラバント」。
去年11月ドイツに行ったとき、ベルリンのDDR博物館で展示していたトラバントに乗ってみたが、運転席は窮屈だし、ハンドルもギアも今にもとれそうなくらい華奢だし、まるでおもちゃのようだった。
旧東ドイツでは、一般の国民は為政者たちからこんな安っぽい車を与えられ、生活に必要な最低限のモノしか買えない不自由な生活を強いられていた。
一方で、一部の特権階級の人たちは外国の高級車を乗り回し、豊かな生活を送っていた。
だからこそ今では、トラバントはこんな旧東ドイツの理不尽な体制の象徴となっている。

このミニカーはベルリンで買ったもので、大小二つのタイプがある。
以前、ドイツのブログで紹介したが、その後は食玩の山に埋もれたままだったので、今回、石畳の情景シートを貼ったりしてコレクションボックスに入れてみた。まずは大きい方のトラバント3台。
下の石畳はタミヤの情景シート(石畳B)。トラバントに限らずヨーロッパの車は石畳がよく似合う。


続いてラリーカー仕様。どうみてもスピードが出る車だとは思えないが、フィクションなのだろうか。
下の石畳は、タミヤの情景シート(路面ブロック)。


大きい方は、ドアも開くし、プルバックすると勢いよく走りだす。下の写真は小さい方と並べたもの。こうやって見るとかなり大きさが違うのがわかる。


小さい方は、もともとこういったケースに入っているので(下の写真)そのままでも展示できるが、


今回は童友社のディスプレイ・ジオラマケース(下の写真)に入れてみた。


郊外の草原を疾走する黄色のトラバント。


市街地を優雅に走る白いトラバント。


最後に、先月もドイツに行ってきたが、現役のトラバントを初めて見た。これはエアフルト市内の道路に駐車していたトラバント。
後ろに停まっているのはメルセデス。こうやって並んでいるシーンはまさにドイツ統一の象徴?




「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/09/16

平成24年9月号 レオナルド・ダ・ヴィンチ

平成24年9月号 レオナルド・ダ・ヴィンチ


先月、近くの家電量販店のガチャガチャ・コーナーをぷらぷら歩いていたら「レオナルド・ダ・ヴィンチ コレクション」というのを見つけた。写真だけ見るとよさそうな感じなので、「モナ・リザ」だけでも手に入れようと思っていくつか出してみたが、どれも結構いい出来なので、結局、全種類ゲットするまで粘ってしまった。
さらに家に帰って中を開けてみると、ただ置いて見るだけでなく、動かしたり、いじったりするものもあってどれも面白い。
そこで今月は予定を変えて、「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を紹介します。

まずは「ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)」と「洗礼者ヨハネ」。


この2枚の絵はいずれもルーブル美術館に所蔵されている。
20年以上も前になるが、パリに2泊したときルーブル美術館にも行った。ただ、その時は、オルセー美術館の印象派の絵画と、マルモッタン美術館のモネの睡蓮の連作を中心に見るつもりでいたため、あまり時間がとれず、本当に駆け足で「モナ・リザ」、「アフロディーテ(ミロのビーナス)」、「サモトラケのニケ」といった主だった作品だけを見て出て行ってしまった。
それでも、「モナ・リザ」は、見ている人も少なく、すぐ目の前でゆったりと見ることができたことはよく覚えている。
ガチャガチャのカプセルに入っていた説明書を見ると、「モナ・リザ」と「洗礼者ヨハネ」は同じ「ジョコンダの間」に展示されている、と書いてあるが、その時は「洗礼者ヨハネ」は気がつかなかった。
これではもったいないので、次にパリに行ったときには、ルーブル美術館の中をゆったりと歩きたいと思う。
次は教科書などでよく見るレオナルドのスケッチ。
左は「レオナルドの肖像」、右は「ウィトルウィクス的人体図」。


上の4つのアイテムは磁石になっているので、メモなどをホワイトボードや冷蔵庫に貼っておくのにも使える。


次は、左上から「アーマードカー」、「鏡文字ツール」、下が「クリプテックス」。



「アーマードカー」は、レオナルドの手稿から見つかったもので、黒い砲身を周囲に張り巡らせた装甲車。プルバックするとジグザグに走るが、そうやって敵を攪乱するつもりだったのだろうか。
ヘリコプターのスケッチは有名だが、こんなものも考えていたのだ。
鏡文字とは左利きのレオナルドが書いていた左右反転した文字のことで、左型のページに書きたいものを置き、中央の黒い板に写った文字を右の白いページに書いていくと、レオナルドと同じ鏡文字が書けるというもの(上の写真下)。
「クリプテックス」はダイヤル式の小型金庫で、正しい文字列を並べると中の筒が出てくる。

そして最後がレオナルドの名画をスライドで写し出すことができるプロジェクター。


こんな小さいプロジェクターでも全部で6点の作品を見ることができる。


説明書の、上から「受胎告知」(フィレンツェのウフィツィ美術館)」、「最後の晩餐」(ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院)、
「ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)」と「洗礼者ヨハネ」、一番下の左が「白貂を抱く貴婦人」(ポーランド・クラクフのチャルトリスキ美術館)、右が「岸壁の聖母」(ルーブル美術館)。
さて、このプロジェクター、説明書のとおり試してみたが、ちゃんとしたスクリーンでなかったせいか焦点が定まらず、ぼんやりとした感じにしか映らなかった。
どれだけぼんやりしているかというと、このとおり。


なんとなく「最後の晩餐」かなというのは分かる。
私がミラノに行ってこの絵を見たのは、まだ修復前だった。ちょうど写真のようにおぼろげながら写っているという感じだったので、修道院に入って初めて見たときの感動を思い出させてくれた。

「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/08/01

平成24年8月号 ビートルズ

平成24年8月号 ビートルズ 

ロンドン・オリンピックが開幕して、テレビも新聞もオリンピック一色だが、メジャーリーグファンの私としては、やはり気になるのはこの人。



さすがにシアトルのトップスターとして長年緊張を強いられた疲れからか、去年は年間200本安打を達成できず、今年も打率は低迷しているが、ここで心機一転、もう一度ヒットメーカーぶりを発揮してほしい。
幸い、移籍後は毎試合でヒットを打っているし、7月30日の試合ではメジャーリーグ通算100本目のホームランを打っていて、調子がいい。今度は常勝球団ニューヨーク・ヤンキースなので、イチローのヒットでワールドチャンピオンの座をつかむのも夢ではない。
そして、もう一人、気になるのがこの人。




そう、ゴジラこと松井秀喜選手。
5月29日にメジャー昇格した最初の試合でホームランを打ったりして「ゴジラ復活」とばかりに喜んだが、その後は凡打を重ね、結局、タンパベイ・レイズから戦力外通告を受けてしまった。
もう一花咲かせてほしいと思うが、膝のけがを抱えているし、もう無理なのかな。
ニューヨーク・ヤンキース最後の年の2009年、ワールドシリーズMVPを受賞したときのような活躍をもう一度見てみたい気はするが。

さて、ロンドン・オリンピックに戻る。
開幕式を見たが、ブリティッシュ・ロックファンの私としては、ポール・マッカートニーがどの曲を歌うかが最大の関心事だった。

ポールは最後の最後に登場した。導入も「アビー・ロード」に収録されている「ジ・エンド」の最後のフレーズ。
ピアノを演奏するポール・マッカートニーをアナウンサーが紹介したあと、ポールはおもむろに「ヘイ・ジュード」と歌い始めた。
この曲は、ジョン・レノンと最初の妻シンシアが離婚するとき、当時5歳だったジョンの一人息子のジュリアンがあまりに落胆していたので、ポールが彼を元気づけるために作ったもの。
ジュリアンに気遣うほど気の優しいポールのことだから、参加した選手たちに「成績が悪くてもくよくよするなよ。自分だけが国を背負っているわけではないのだから」という励ましのメッセージを送ろうとしたのだろうか。

ちなみに、2005年のNFLスーパーボウルのハーフタイムショーにポールが出演したときには、「ドライブ・マイ・カー」「ゲット・バック」「リブ・アンド・レット・ダイ」「ヘイ・ジュード」の4曲を演奏している。
このうち「リブ・アンド・レット・ダイ」だけはウィングスのときの曲で、「007死ぬのは奴らだ」のテーマソングになっている。
007はイギリスが舞台だし、盛り上がる曲なので、もしかしたら演奏するのはこの曲かな、と思っていた。
でも、やっぱり「ヘイ・ジュード」は誰もが知っている曲だし、後半はみんなで合唱するにはちょうどいいので、落ち着くところに落ち着いたのだろう。
それに、最後にポールが「ウェルカム・トゥ・ロンドン」と言っておきながら「ゲット・バック(帰れ)」はないだろうから。

前置きが長くなったが、今月はビートルズにちなんで「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」のドラムセット。
食玩のドラムパーツを集め、バスドラムに同名のCDのおまけを貼ってみたらピッタリの大きさだった。



下の写真の切り抜いてあるところが、バスドラムに貼り付けた部分。アルバムのジャケットの真中にも「サージェント・ペパーズ」のバスドラムがある。



下の写真は上から見たところ、椅子の上にはスティックを置いてみた。



ポール・マッカートニーといえば、1990年3月の来日公演のことを思い出す。
1990年には、ようやく初来日を果たしたローリング・ストーンズのコンサートにも行ったので、立て続けに1960年代から活躍している大物ロック・スターを目の当たりにすることができ、夢のような心地であった。
特にポールの方は、1980年に来日することが決まった時、チケットの発売初日に朝からプレイガイドの前の長い列に並んでチケットを買ったのに、大麻所持で強制送還させられコンサートが中止になったという苦い思い出があったので、感慨深いものがあった。

1990年は、バブル経済の好景気が続いていて、お金を出すスポンサーには事欠かなかった。
そのため大物バンドを難なく日本に招へいすることができたのだ。
バブル経済がいいとは思わないが、あのころの、明るく、にぎやかで、きらびやかな日本をちょっぴりなつかしく思う。

寄る年波にも負けず、あらんかぎりの声を振り絞ってシャウトしていたポール・マッカートニーの姿を見ていたら、いろんなことが頭の中に浮かんできた。

「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/07/16

平成24年7月号 世界遺産

平成24年7月号 世界遺産

ユネスコの第36回世界遺産委員会が今月2日、26件の新規登録を認めた、とのニュースにちなんで今月のテーマは「世界遺産」。
今回は、タカラの食玩「世界遺産~世界遺産を巡る旅へ Vol.3~」をコレクションボックスに入れてみた。
まずはモアイ像。
ベースは、5月号で紹介したジオラマベースの「草原」、バックはフリー画像を印刷して1ミリ厚のスチレンボードに貼り付けたもの。
以前、テレビで紹介番組を見て、イースター島に行ってモアイ像を眺めながら何も考えずに潮風にあたりたいと思ったこともあったが、往復だけで4日かかるし、旅行代金もかなり高いので先送りになっている。
今でも他に行きたいところがたくさんあるので、たぶん引退後まで先送りになるだろう。それまではこのモアイ像を眺めて、遠い南太平洋の島に思いをはせよう。





次は日本代表で屋久島。
ベースはジオラマベースの「波」。




続いて左から「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」、メキシコの「古代都市パレンケ」、スペインの「アルカサル城」。


そして最後が、全部で6種類あるVol.3のうち唯一行ったことのある「アンコールワット」。



アンコールワットを訪れたのは1996年の9月はじめ。
外の最高気温は38℃、日陰とはいえかなりの蒸し暑さの中、回廊に描かれた「王の進軍」「乳海撹拌(かくはん)」といったレリーフを見て、その素晴らしさにため息をついたことを思い出す。

こちらはシークレットの「アンコールワット」ゴールドバージョン。



解説カードに、売り上げの一部は社団法人日本ユネスコ協会連盟の行う世界遺産活動に寄付される、と書いてある。世界遺産のために少しは貢献できたのかと思うと、うれしくなってきた。

「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/06/11

平成24年6月号 ツタンカーメン黄金のマスク

平成24年6月号 ツタンカーメン黄金のマスク

 今年は海外美術館の展覧会の当たり年。
 国内の美術展も充実しているので、土日のどちらかは美術館に行くという日々がしばらく続き、美術館のはしごをしたことも何回かあった。

 今年の美術展の特徴の一つは「フェルメール・イヤー」と言わるほどフェルメールの作品が多く日本に来ること。何しろ世界中に作品が35点ほどしか残されていない17世紀のオランダ画家の作品を6点も見ることができるのだ。さらに銀座のフェルメールセンターではデジタル複製で全作品を鑑賞することもできる(7月22日まで)。

 もう一つの特徴は、海外からの里帰り作品展が多いこと。
 ホノルル美術館蔵「北斎展」(三井記念美術館 4月14日~6月17日)、ニューヨーク・メトロポリタン美術館所蔵の尾形光琳「八橋図」を展示した「KORIN展」(根津美術館 4月21日~5月20日)、「ボストン美術館 日本美術の至宝」(東京国立博物館 3月20日~6月10日)と、開催時期が重なっていたので日程調整に苦労した。もちろんうれしい悲鳴ではあるが。



 そして三つ目の特徴は、古代エジプト。
 7月7日から六本木ヒルズ・森タワーの森アーツセンターギャラリーで開催される「大英博物館古代エジプト展」。ここには全長37メートルにも及ぶ「死者の書」が展示される。もう一つは、現在、大阪会場で開催されていて、8月4日から上野の森美術館で開催される「エジプト考古学博物館所蔵 ツタンカーメン展」。
 ただし、「ツタンカーメン展」の方は、入場料が土日祝日で一般3,000円と高く、黄金のマスクは来日しなこともあって、二の足を踏んでしまう。
 2003年、エジプトに行ったときにエジプト考古学博物館(カイロ博物館)に行って、黄金のマスクをはじめ所蔵品はたくさん見たし、去年はベルリンの新博物館で古代エジプトの遺産を思う存分見たので、行かなくてもいいかな、と思っている。

 前置きが長くなったが、
「ツタンカーメン展」に行かないかわりに、ここで私のコレクションから今回来日しない黄金のマスクをはじめとした古代エジプトの遺産を紹介したい。
 まずはツタンカーメン「黄金のマスク」。下はゴールドバージョン(これは実在しない)。





(もともとがガチャポンのストラップなので頭の上にリングがついている。取ろうとしたがうまくいかなかったので、そのままにしました。ご了承ください)
 次は、ピラミッドとスフィンクス。東急ハンズで購入した「シーナリーペーパー(砂利タイプ)」のデザートイエローを下に貼り付けてギザの風景をイメージしてみた。100円ショップと並んで東急ハンズも模型やジオラマ作成の心強い味方。それにしてもスフィンクスの顔がかわいい。



これがコレクションボックスの全体像。上段中央の黄金のマスクの前には、カイロ博物館と同じく、ミイラ室入口の番人像を並べた。その左のゴールドバージョンの前にはホルス神(ハヤブサ)像を並べた。


 上の写真の下段左はネフェルティティ王妃の胸像(下はアップ写真)。
実物はベルリンの新美術館に展示されていて、去年見てきた。ネフェルティティはアメンホテプ4世(アクエンアテン)の王妃。二人の間には6人の娘がいて、上から3人目のアンケセナーメンはツタンカーメンの妃となったので、ツタンカーメンの義母にあたる。ネフェルティティはその美貌が有名だが、美貌だけでなく、ファラオに匹敵するほどの政治的影響力をもっていたとも言われている。
 ネフェルティティの隣はツタンカーメン第3の王棺で、閉じた状態と開いた状態のものを並べた(ネフェルティティの写真の下)。




 下段中央はツタンカーメン黄金の玉座。その右はアヌビス神が守る黄金の厨子。さらにその隣は、アンク型祭具と聖甲虫スカラベ(ふんころがし)。





「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

2012/05/13

平成24年5月号 ウルトラシリーズ(その1) ゴモラとバルタン星人

平成24年5月号 ウルトラシリーズ(その1) ゴモラとバルタン星人

今回は、前回話が出てきたゴモラが大阪城を破壊するシーン。

南太平洋のジョンソン島で発見されたゴモラは、生け捕りにして大阪万博に展示しようとする生物学者ナカヤ教授の要請で科学特捜隊が日本に空輸することになった。
 麻酔銃で眠らせて網で捕獲したゴモラをビートル号3機で吊り下げて運んだが、六甲山中の研究所にたどり着く直前、麻酔が切れて暴れ出したので、やむなく六甲山中に落下させた。
 落下のショックで凶暴な怪獣に変身したゴモラは大阪市街に出現し、大暴れする。
 そして、地中を移動しながらたどりついたのが大阪城。
 待ち構えていた科学特捜隊と自衛隊が懸命に大阪城を守ろうとするが、「ゴモラを運んできたのは我々科学特捜隊だ。科学特捜隊の名誉挽回のためにも大阪城を守ってくれ」というムラマツ隊長の叫びもむなしく、大阪城は無残にも破壊されてしまった。
 それでもウルトラマンの活躍でゴモラを倒すことができ、ゴモラははく製になって大阪万博に展示されることになった。





 大阪城を攻撃する時には科学特捜隊の攻撃で尻尾が切られていたが、尻尾があった方がゴモラらしいのでそのままにした。
 ゴモラは確かガチャポンでゲットしたものだったと思う。大阪城は、最近まで店頭に出回っていた「天下の覇城」シリーズ其の壱から。「其の壱」には他に安土城、江戸城がバージョン違いであり、全部で6種類+シークレット。1月のこのコーナーで紹介した「日本の名城」シリーズよりサイズが大きく、より精巧にできているので続編を期待していたが、「其の弐」が出たかどうかは不明。
 大阪万博ではアメリカ館で月の石を見たが、ゴモラのはく製が展示されていた「古代館」は3時間待ちだったので見るのをあきらめた。
 一方、破壊された大阪城の方は平成7年から9年の修理で往時の輝きを戻し現在に至っている。(この箇所は一部フィクションです)

 もう10年近く前になるが、100円ショップの「キャンドゥ」には便利なものが売られていた。
 コレクションボックスは、下の写真の後ろの、高さの違う2種類。どちらもとりはずしができるひな壇がついている。
 それから「優れもの」が手前の「ジオラマベース」。5種類あって、左から、波、砂漠、宇宙、草原、落ち葉。
 大きさは上のコレクションボックスにちょうど収まるようになっている。
 上のゴモラでは「砂漠」を使っている。



 これらの商品も「キャンドゥ」のオリジナルブランドだが、残念ながら今では販売されていない。
 下の写真はバルタン星人。「フォッ、フォッ、フォッ、フォッ」




ジオラマベースは「宇宙」を使っているが、こうやってビルを置くと市街地としても使える。
 ビルはアキバヨドで購入した「ウルトラシティビルセット」。これもお手軽ジオラマの強い味方だ。



「今月のコレクションボックス」のインデックスページはこちらです。
 ↓
今月のコレクションボックス

「山さんのおもちゃ箱」のトップページはこちらです。
 ↓
「山さんのおもちゃ箱」

平成30年1月号 江戸琳派~酒井抱一~

平成30年1月号 江戸琳派~酒井抱一~  あけましておめでとうございます。 昨年一年間ご愛読ありがとうございました。 おかげさまで「今月のコレクションボックス」のコーナーも7年目を迎えることができました。 今年も毎月楽しい企画を紹介していきますので、おつきあいのほどよろしくお願い...